治療について

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トップページ  治療について  体への負担が少ない手術治療

日帰りで受けられる低侵襲手術(子宮鏡下ポリープ切除術、卵管鏡下卵管形成術)

不妊治療を進めていく中で手術が必要となった場合、身体にメスを入れることに抵抗があったり、仕事で何日も入院する時間が取れないという患者様は多くいらっしゃいます。当センターでは不妊の原因となる婦人科系疾患に対し、リスクの少ないものに関しては⽇帰り⼿術を行っています。

リラックスルーム

手術の後に、体力を回復していただけるスペースがあります。

子宮鏡下ポリープ切除術

子宮鏡下手術

子宮内にできたポリープを内視鏡を使って切除する方法です。切除した病変は病理学的な確定診断を行います。

手術による効果

不正性器出血や過多月経、着床障害による不妊の原因を取り除く効果があります。

卵管鏡下卵管形成術

内視鏡を使って卵管の詰まり(卵管閉鎖)や狭くなっている(卵管狭窄)部分の通りを良くする手術です。 不妊症の中で卵管に原因があるものは約20%を占めており、この手術によって卵管の通過性が改善されれば、自然妊娠につなげることができます。

手術による効果

この手術による再疎通率は90%前後で、症例あたりの術後妊娠率は30%前後(ただし年齢や原因により異なる)です。両側の卵管閉塞の場合、自然妊娠の成立はあり得ないことから、これが改善されることによって自然妊娠の可能性が期待できます。また、この手術は健康保険が適応される手術であることから、患者様の経済的な負担も軽減されます。

入院が必要となる低侵襲手術

子宮鏡下筋腫核出術

子宮筋腫を子宮から取り除く手術です。子宮筋腫を取り除く必要があるかどうかは、子宮筋腫の大きさや症状によって決まります。筋腫の大きさにもよりますが、静脈麻酔もしくは脊椎麻酔を行います。

手術による効果

子宮内腔に突出する子宮筋腫が、不正性器出血や過多月経、着床障害による不妊の原因となることがあります。病変の摘出により、これらの症状の改善を試みます。切除した病変は病理学的な確定診断を行います。

腹腔鏡下手術

腹腔鏡下手術では直径5-12mmほどの小さな穴を4か所あけて手術を行います。開腹手術と比べて傷口が小さいため、低侵襲で美容上も優れた手術となります。対象となる疾患には、子宮筋腫、卵巣腫瘍(チョコレート嚢腫や成熟嚢胞奇形腫など)、卵管水腫、異所性妊娠、癒着剥離術などが挙げられます。またこの手術で、子宮や卵巣などの骨盤内臓器の状態が確認でき、子宮内膜症や卵管周囲の癒着などの不妊原因が分かることがあります。

開腹手術

ほとんどの症例は腹腔鏡下手術で完遂することが可能ですが、多発子宮筋腫や骨盤内膿瘍などの症例では開腹手術が必要となることがあります。MRI検査や術前の診察所見により、腹腔鏡下手術が困難と判断した場合は、開腹手術を選択します。

円錐切除術

子宮頸部の病変を円錐状に切除する手術です。 レーザーや高周波メスを使うことで出血が少なく、手術時間も20分程度です。 合併症として早産、頸管部閉塞が挙げられるので、合併症の予防に努めます。手術後1~2ヶ月で不妊治療を再開することができます。